KUMAの奇妙な日記

愛犬、
レオ君の事、書きます。

今から、１０年程前、
僕が仕事から帰ってくると、

もこもこで、真っ黒な毛並みで、
耳がやたら大きくて、ネズミみたいで、
ひたすらチビ助な、
へんな生き物が待っていました。

「思わず、もらっちゃった。あまりに可愛くて」

どうやら、この生き物、
そんな、母の気まぐれから、
うちに、もらわれてきたようです

「なっ何・・・、こいつ・・・・？　犬・・・、だよね・・・。」　と僕、

「うん、雑種だよ、ダックスとチワワの子供だって。」　と母。

そのワンコは、まだ、オドオドして、すみっちょで震えています。

でも、よく見ると、なるほど、
体の模様はダックスで、顔立ちはチワワ。
黒目がちでクリクリした瞳で、僕を見つめてます。

「かっ、可愛いい・・・・・・」

一目惚れってやつです。
一発で、好きになっちゃいました。


「レオナルド・ディカプリオから取って、君は今日からレオ君だ」

その日から、僕とレオ君の楽しい日々が始まったのです






付き合ってみると、このワンコかなりの変わり者。

まず、散歩が大嫌い。
トイレのために、外に連れ出すんですが、
用を足したら、一目散に家へ直行。
あまり、外の世界には興味がないようです。
オタクなワンコです

性格は、かなりの人見知り（犬見知り？）
他の犬に、全く興味を示しません。
もしかしたら、自分を犬だと思ってないのかな？
メス犬が近寄ってきても横向いちゃって、全く相手にしません。
せっかく男前なのにもったいないです

おまけに、かなりの頑固者。
絶対に命令に従いません
右に引っ張ると左に行きたがり。
前に引っ張ると、後ろへ後ずさり。
「おいで」　と呼んでもまずこない。

もちろん、芸なんても何もしません。
とりあえず、【オスワリ】はできるけど、
【お手】は、まずやりません。　
たまーに、横向いて、渋々やるだけです。（凄く不服そうに）

オタクで、人見知りで、頑固者、
これって丸々、僕じゃん・・・・・・・

やはり、飼い主に似るのかな？

「全く、しょうがない奴だ」

でも、そんなレオ君がかわいくて、かわいくて・・・・・。


僕の帰りを毎日、待っていてくれるレオ君。

何処へ行くにも、ついてくるレオ君。

おイモが大好きな、レオ君。

褒められて、うれしそうなレオ君。

たまに、盗み食いをするレオ君。

そんな時、何か落ち着かず、僕をチラ見するレオ君。

怒られて、しゅんとしてるレオ君。

車の助手席から、外を眺めるのが大好きなレオ君。

寒い夜、僕の布団に潜り込むレオ君。

どこまでも、どこまでも澄んだ瞳をしているレオ君。

振り返れば、
楽しい思い出ばかりです

こんな事を書いたのは、
ある本で、

「犬の寿命は長生きして１２～１３年。犬の一年は、人間でいう６年。」

っていうのを読んだから・・・。

だとしたら、
あんなに小さかったレオ君も、
もう６０過ぎ・・・・・・・。

そういえば、
真っ黒だった毛並みには、白いものが混じり、
歩く姿はヨロヨロで、寝ているときが多くなりました・・・・・・。

「僕が、レオ君と過ごせるのは、あと、何年？」

それを、思うと何だか、寂しくて・・・・。

悲しいものです。
犬は確実に、人より先に歳をとり、
そして先に逝ってしまいます・・・・・。

果たして僕は、
やがて来るレオ君との別れを、
直視する事ができるのでしょうか・・・・・・。

自信がないです・・・・・。


横を見ると、
レオ君が寝息をたてて眠ってます。

「大丈夫、まだまだ元気です。」

「まだまだ、一緒にいられます。」

「お休みレオ君、また明日。」

そっと、お腹を撫でてあげました